悪役に正体がバレてしまった ネタバレ0話～3話【ピッコマ漫画】歩美が転生先で性別を偽り生きる覚悟を決めたその理由とは…？

主人公の西川歩美はある日事故に遭い、目を覚ますと愛読していた小説『月の歌』の中でした！

 

彼女が転生したのは『月の歌』の登場人物セレナ・エヴァン。

小説の中で悲劇の死を迎える双子の弟セレスティンの姉にあたります。

 

物語の結末を知っている彼女はセレナとしてセレスティンを守るため、そして認知症の父を守るため、セレスティンのふりをして軍の徴兵制度に参加することに。

 

そこには悪役の皇子イグネス・フォン・パトスの姿が…。

彼の眼を欺きながら家族を守り徴兵期間を無事に終えられるのでしょうか…？

悪役に正体がバレてしまった0話～3話のあらすじ込みネタバレ

0話　プロローグ・転生した先は…

剣道国家代表の西川歩美はケガにより引退を余儀なくされました。

悲しみからか酒を飲み夜の街を歩いていた時事故に遭ってしまいます。

 

その瞬間なにかと繋がる感覚を、今の自分の手を見ながら思い出す…。

そう…彼女は転生した姿でその時の事を思い出していたのです。

 

隣には泣きじゃくる双子の弟のセレスティン。

 

弟の背中をさすり慰める姉にセレスティンは「お姉様はなぜそんなに落ちついてるの？」と問います。

少し間を置き彼女が思ったのは…

 

（私が死ぬ前に読んでいた小説だから展開知ってるのよ！）

 

…と、シリアスな序盤は嘘のような激しい心の叫びでした。

1話　セレナがセレスティンになった理由

数百年続いた大陸戦争がヒルトン王国の勝利によって終結。

国と皇帝の名を改名し、新しい国として平和をもたらしたかのように見えました。

しかし滅亡した国を復活させようとする反逆者が現れ、皇帝は国を守るため徴兵制度を導入します。

 

18歳以上の男性を対象とし、一定期間軍隊に所属する義務が課せられたのです。

突然の制度に人々は猛反発したが、逆らう者は厳しい処罰が下されます。

 

その結果、第２皇帝グロス・リー・パトスの代で国を守ることに成功したのです。

 

そこから100年後の時代が『月の歌』の舞台、セレナとセレスティンのいる時代。

現在も徴兵制度は続いており、逆らう者はその家族もろとも処罰されてしまいます。

 

セレスティンも例外なく入隊しますが、そこで悪役の皇子イグネスと出会ったことで悪に道に走り殺されてしまうのです。

そしてその家族も…。

 

そんな物語の結末を知っているセレナは「何故このキャラクターなの!?」と嘆きつつ、結末を変えるため方法を探ります。

 

悲惨な目に遭いたくない思いが一番ですが、この世界での家族のため…弟のセレスティンと父のサイモンを守りたいとも思っていました。

 

それは彼女が元の世界で孤児だったことに由来します。

初めてできた家族を守りたかったのです。

 

セレナはセレスティンに世の中にはお金より大切なものがあることや、愛や優しさを重点的に教え育てていきました。

そうすればイグネスの誘惑に惑わされずにすむと考えたからです。

 

そして数年後の入隊前日の夜…そこにはセレスティンからの手紙。

「お姉様が教えてくれた愛に従って、僕は恋人と2人で静かに暮らします。探さないでください」

 

まさかの入隊前日の駆け落ち…!?

 

自分の思惑が外れ憤るセレナ。

弟が入隊拒否と言うことは、このままでは家族が…自分が処罰されてしまう…！

 

こうして仕方なくセレナはセレスティンの身代わりとして、弟のふりをして入隊することになったのです。

2話　悪役皇子イグネスとの出会い

入隊初日。

皇子イグネスは補佐官と共に今回の入隊志願者について話していました。

 

志願者のリストを見て「いまいちな奴らばかりだな」とがっかり感を匂わせるイグネス。

しかしその中にエヴァンの名前を発見します。

 

実はセレナとセレスティンの父サイモン・エヴァンは15年前まで皇室第2騎士団の団長であり、古びた剣で龍をも倒す腕前の、伝説のドラゴンスレイヤーと呼ばれていました。

 

突然引退した日の事をよく覚えていたイグネスは「その息子が入隊したのか」と興味を示します。

一方セレナは、長かった髪を切り弟として騎士になる審査を受けていました。

 

審査の様子を見に来たイグネスはその姿を見て「体格も小柄で細身だが、エヴァンの息子なら…」とその実力に期待をします。

セレスティン番がやってきて剣を構え、いざ振り下ろす…！が、よろけて剣を落としてしまう。

 

傍から見ればとても期待できない兵士でしたが、イグネスには何故かそれがわざとやったように見えていました。

 

【イグネスは蛇のような人】

 

小説の一文を覚えていたセレナは、イグネスのその視線に気づいていてあえて剣を使えないふりをしていたのです。

目を付けられないように、目立たないように、無事に兵役を終えること。

それがセレナの狙いでした。

 

剣が使えないと判断されたセレナは弓兵に所属が決まってしまいます。

弓は扱ったことがなく、飛ばした矢もヒョロヒョロとどこかへ飛んで行ってしまう。

 

（ダメな兵士でも目を付けらる。成績もそこそこに、目立たないように…空気のように生きなくては…！）

飛ばした矢を探しながらセレナは考えます。

 

しかし矢があったそこにはイグネスの姿が…！

 

「君…セレスティンだよね」

 

願いもむなしくすでに目を付けられていたのでした…。

3話　蛇の目からは逃れられない

突然現れたイグネスに動揺するセレナ。

小説上ではあるけれど、彼を知っていることを悟られまいとしどろもどろになりながら会話をします。

 

「エヴァンの息子だろ？彼は元気か？」

「昔お世話になったからお礼を伝えたいんだ」

 

セレスティン自身ではなく父のサイモンの話題を振られました。

しかしセレナは言葉を詰まらせます。

 

父サイモンは現在病気（認知症）を患っていたためです。

 

「…元気にしています」と本当のことは言いませんでした。

 

…いや、言えなかったのかもしれません。

するとイグネスはおもむろに手袋を外し、素手でセレナの手を握ります。

 

驚いて焦るセレナをよそに「大変だけど国のために頑張って。困った時はいつでも僕を頼ってね」と優しく語りかけてきます。

 

そしてセレナの目を見据えて

「君の本当の実力を見てみたい」

と言ってきたのです。

 

【彼は毒ヘビのようだ】

【狙った獲物は逃さない】

 

イグネスの視線に再び小説の一文を思い出すセレナ。

たまらず手を振りほどき走り去ります。

 

残されたイグネスはセレナの手の感触を思い出し、剣を落としたのはわざとだったと確信します。

素手でセレナの手を触ったのは筋肉を確かめるためだったのです。

 

しかし何故その実力を隠すのか？

そこまでは分かりませんでした。

 

ますますセレナに興味を持ったイグネスは「必ず僕のものにする」と宣言するのです。

逃げ出したセレナは家に帰ると、ベッドで眠る父に寄り添いながら「私がこの家門を守る」と決意を新たにするのでした。