マイフェアフットマン ネタバレ89話｜漫画｜エリザベスが公爵位にこだわる理由をイライザは理解はできても…

女性として生まれたことを恨んできたレトス伯爵夫人・エリザベス

イライザはエリザベスが自分や父を殺そうとするほど、マシューに公爵位を継がせることに固執する理由を聞き出しました。

そこで語られた理由は、貴族女性として生まれたために自分が得るものができなかったものを、息子のマシューを通じて取り返したかったという身勝手なもの。

イライザは何を思うのでしょうか。

そして自分が公爵位を継ぐことについて、イライザはどう考えるのでしょうか。

マイフェアフットマン89話のあらすじ込みネタバレ

エリザベスが話した理由

さっさと用件を話してと言うエリザベスに、イライザは単刀直入にどうして父や自分のことを殺そうとしたのかと尋ねました。

マシューを後継者にするため、他に話すことはないと言うエリザベスに、イライザはどうして肉親を傷つけてまで、マシューを後継者にすることにこだわったのか理由を教えてほしいと食い下がりました。

父を殺そうとするなら、夫人が結婚する前の方がよかったはずだとイライザが言うと、エリザベスは息子に良いものを与えたい母性だとごまかそうとします。

イライザの母親が平民だと言うことを知っているエリザベスは、イライザに平民のくせに貴族の屋敷の仕事について、楽に暮らしてきたのでしょうと嫌味を言いました。

「楽」の基準がわからないが、イライザは平民としては良い暮らしをしてきたのは確かだと認めます。

イライザもイライザの母親も、女であることを利用してうまくやってきた、でも初めから貴族だった私は違うとエリザベスの表情が険しくなりました。

弟より劣るところは何一つなかったのに、女だから家を継がせてもらえなかったのがエリザベスは悔しかったのです。

自分のものになるはずだったものを取り返して何が悪いのと言うエリザベスの話をイライザは黙って聞いていました。

たしかにイライザの言う通り、結婚前に弟を殺すのがよかったのかもしれないとエリザベスは言います。

エリザベスはいったんはすべてを諦め、他国の公爵と結婚して公爵夫人となることで満足しようとしました。

ところが結婚式の1ヶ月前に公爵だった婚約者が亡くなってしまったのです。

自暴自棄になったエリザベスはレトス伯爵と結婚しました。

そして男の子を妊娠したエリザベスは、自分の分身のように、自分が手に入れるはずだったものを代わりにマシューに継がせようと考えるようになったのです。

それからエリザベスはひたすら、マシューが公爵の継承権を剥奪することはないと確信できる日を待ちました。

たとえ自分が疑われることになったとしても、肉親を殺すことになったとしても、マシューを公爵にすることがエリザベスの願いになったのでした。

エリザベスはもし過去に戻っても同じことをする、謝罪を期待しても無駄だと言い放ちます。

気持ちは理解できても、罪は正当化できない

イライザはエリザベスの発言に何も答えず、自分の平民の仕立て屋の友達の話を始めました。

女だから大きな仕事を任せてもらえない彼女。

テーラーになる夢を叶えるのも簡単ではないでしょう。

しかし彼女は夢を諦めていないし、自分も彼女を応援しているとイライザは話します。

彼女とはもちろんルイズのこと。

平民として、平凡な人生を送りたいといつも考えていたイライザには、夢に向かって努力しているルイズが輝いて見えたことを思い出します。

イライザはルイズの話をすることで、平民の自分でも夫人の気持ちを理解できることを伝えようとしたのです。

しかし肉親を殺そうとする夫人のやり方には共感できないとイライザは告げました。

エリザベスは立ち上がると、苛立たしげにテーブルをバンと叩きました。

イライザはお話ありがとうございました、また会いましょうと言って部屋を出ます。

外に出たイライザは、壁にぶちあたったときの絶望感は、エリザベスもルイズも同じだったかもしれないと思いました。

しかし間違いを犯したことに対してすぐに心を改めたルイズと、人を殺そうとした伯爵夫人は違います。

伯爵夫人の罪を正当化することはできません。

エリザベスの話を聞いて、イライザは心を決めることができました。

まずはアルバートが待つモルガンへ帰ることにします。